【朝鮮日報/社説】広島原爆忌に準空母の進水式を行った日本～被害者である韓国の気持ちを想像できぬ安倍首相［08/08］

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広島に原爆が投下されてから68年が過ぎた6日、日本の海上自衛隊は横浜港で自衛隊史上最大のヘリコプター発着護衛艦「いずも」の進水式を行った。

「いずも」は満載排水量2万7000トンで、対潜水艦ヘリ9機を同時に運用することができる。甲板の全長は248メートルで、これは中国初の空母「遼寧」の305メートルよりは短いが、
韓国の強襲上陸艦「独島」よりは49メートルも長い。そのため「いずも」は少し改造すれば、米国が開発中の垂直離発着式ステルス攻撃機「F－35B」の搭載も可能とみられており、
実際に日本はこの戦闘機を近く導入する予定だ。つまり「いずも」はいつでも空母に生まれ変わることができるというわけだ。

　空母は主に自国の陸地から遠く離れた場所で軍事作戦を展開するためのもので、その本質は攻撃用の兵器だ。
広島に原爆が投下されたまさにその日に、日本がこの準空母ともいえるような大型護衛艦の進水式を行った意図については、今後もさまざまな議論がなされるだろう。
日本は港の干満差を考慮してこの日を選んだと説明しているが、そのような条件を満たせる日は1カ月に5日か6日はあるはずなので、この説明にはまったく説得力がない。
また艦名も当初は1941年の真珠湾攻撃の際の旗艦だった「長門」にする予定だったが、米国の顔色をうかがって変更されたという。

今回の「いずも」の進水式のオノを振り下ろした人物は「ナチス式改憲」発言で物議を醸した麻生副総理で、また「いずも」は独島（日本名、竹島）領有権を主張する島根県の昔の地方名でもある。
安倍首相は先日「731」と記された自衛隊の航空機に搭乗し、「731部隊」を連想させるとして問題を引き起こしたが、これら一連の出来事は決して偶然とは考えられない。

この日「いずも」には大日本帝国を象徴する「旭日旗」がはためていた。今ドイツの軍艦にナチスの旗がはためくことなど想像もできないことだが、日本はスポーツの競技場などで今もなお旭日旗を振っている。

安倍首相は広島で行われた「原爆死没者慰霊式・平和祈念式」（平和記念式典）で日本の被害ばかりを強調し、広島になぜ原爆が投下されたかについては一言も言及しなかった。
しかし原爆が広島に投下されたその日、徴用により広島周辺の軍需工場で強制労働させられていた朝鮮人がどれだけ多くの命を落としたか。
また日本政府はその日以降、広島の平和公園に朝鮮人の怨恨を慰める慰霊碑を建てることを数十年にわたり認めてこなかった。これらの事実は、おそらくこの日の安倍首相の頭の中にはなかっただろう。
被害者の顔をする加害者の行動を見て、本当の被害者がどのような思いを抱くか、安倍首相はこのことを考えることさえできないのだ。

　今、日本は米国の学者たちが指摘するように、自分たちの加害者としての歴史を真実そのままに受け入れる考えはまったくなく、「軍事正常化」にばかり気を取られている。
日本が平和憲法を見直そうとすることも、あるいは本当に「ナチス式」に憲法解釈を変更し、憲法を無力化して「戦争のできる日本」を作り上げようとすることも、
いずれも「軍事大国化」という予定された方向を見据えてのことだ。

日本は対潜哨戒機と対潜ヘリを250機も保有しており、質的には中国を上回る海軍大国だ。これに対して中国は原子力潜水艦に続き、空母まで西太平洋に展開しようとしている。
中国のGDP（国内総生産）は韓国の7倍、日本は5倍でいずれも韓国に比べると非常に規模が大きな国だ。これらの国々が本当に軍拡競争を行ったら、間に挟まれた韓国はどのように行動すべきだろうか。
また両国の間で韓国がいかに自分たちを守るための進路を見定め、それに必要な安全保障戦略と軍事力を備えるか。これは国家的課題というよりも、民族の生存が懸かった深刻な問題だ。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20130808-00000903-chosun-kr